◆一部の高速道路で無料化実験がスタートした。告知不十分で戸惑うドライバーもいたようだが、概ね好評のようだ。すでに一般乗用車の利用率が上がり、渋滞が発生した区間もあるという。

    ◆しかし、無料化が好評ということは、全国で実施すれば、高速道路の大渋滞が予測される。トラック輸送に遅れが生じる等、流通産業の非効率化が懸念される。全国各地の渋滞によって、温室効果ガスの排出量増も考えられる。

    ◆そこで、アイデアベースながら、高速道路料金の無料化は、いわゆる流通産業のみに限定する制度としてはどうか。一般乗用車などはこれまで通り課金する案だ。

    ◆高速道路料金を下げると、一般乗用車の高速道路使用率は高くなるが、トラックの高速道路利用率は、一般乗用車ほど高くはならないものと考えられる。高速道路料金の高低に関わらず、輸送する物資がある限り、トラックは高速道路を走り続ける。

    ◆また、現在、高速道路料金には深夜割引制度がある。そのため、割引対象の時間内にトラックが高速道路を走れば、輸送コストを下げられる。この結果、深夜のトラックの運転はかなり荒っぽい。スピード重視、運転手の休憩軽視の状態が慢性的に続いている。これは深刻な交通事故の発生確率を高めてしまう。実際に発生もしている。

    ◆トラックへの高速道路料金無料化によって、トラックは何時、どこを走ろうと料金が課金されない。トラックの安全運転と運転手の労働条件改善を図ることも可能だ。


    ◆庶民への直接的な恩恵は確かになくなる。それはデメリットだろう。輸送業界にのみメリットが発生するので、好感を持たれる案ではない。しかし、既存の物資運搬に加え、インターネット通販などが普及したことにより小口輸送を含めたトラック輸送への需要は高い。

    ◆トラックへの高速道路料金無料化によって、生鮮食品の運搬や宅配便、工場への物資輸送などの経費を削減できる。一般国民にも宅配便代の低下、生鮮食品価格低下などのメリットがあるのではないか。

    ◆一般乗用車が高速道路を使用する機会は、主に観光などが多い。しかし、自動車から排出される温室効果ガスなどの問題を考えると、本音としては電車を使用いただく方が環境には優しい。

    ◆1000円高速制度や無料化実験で、高速道路の渋滞や、流通産業の非効率化は現実のものとなっている。アイドリング中の温室効果ガス排出量増も科学的に証明されるだろう。逆に一般乗用車が増えると見込まれる土日のみトラックに料金を課金するという手もある。トラックは平日に走ってもらい、土日はコストがかかるという制度でもよい。

    ◆財源等の理由から、高速道路料金の完全無料化が難しいのであれば、高速道路料金無料化の本来の趣旨である、流通コストの低下をまず優先させてはどうか。これによって、生活必需品の輸送価格下落が見込めるはずだ。マニフェストの「名」は捨てることになるが、「実」をとることは可能ではないか。

    ◆一考に値する案と思うがいかがなものだろうか。


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    2010.07.04 Sun  - 政策 -   コメント 4件

    コメント

    No title
    ちょっと考えてみました。
    やはり一業界のみへの無料化は不公平だと思います。
    税金で最も重視しなければならないのは、実のところ公平感です。公正さじゃない辺りがミソですけれど、公平に取られると分かれば、負担が増加してもそれほど不平は大きくならないらしいです。
    (何かの歴史書辺りでそんな記述を見かけた記憶があります)

    だから、トラック業界だけは高速利用回数と料金を申告してもらい、会社に一括請求制するのは如何でしょうね??
    勿論、業界として利用する訳ですから、割引制を導入するのです。
    流通費用を減少させると共に、運輸業界の手間暇を省けるでしょう。
    と。
    無料化反対の私では、出る案はこんな程度でした。。。

    と言うか、私は高速道路をもっと作って欲しいのです。
    我が県の高速道路(自動車専用道路)なんて、未だに片側一車線の対面通行の部分が多々……事故や故障者で完全に止まりますし、何より居眠り運転が一人居たら大惨事なんですよ~。
    2010.07.05 Mon l umama01. URL l 編集
    Re: No title

    そうでしょうね。実際に導入しようとすれば反発も大きいでしょう。
    まして、小沢氏が言おうものならトラック協会との関係など、流言飛語が氾濫するかもしれません。

    ただ、農家の個別所得補償とか、あるいは関税など形を変えた産業保護政策もあるので、
    技術的に不可能な案ではないと感じてはいます。

    ※個別所得補償などはそもそもご反対の立場かと思いますので同意いただけないかもしれませんが・・

    公共事業はまだまだ必要ですだと思いますよ。
    三橋氏が書いていた公共施設の修繕というのも重要な事業ですね。

    日銀に償還期間100年の超長期低利融資で高速道路を作り、
    世紀単位で返済するというのもありかもしれませんね。
    あくまでも融資ですから、国家の歳出ではないということで通貨供給量も増えますし。
    ただ、やはりハイパーインフレになりますかね・・・。

    戦争でない限りハイパーインフレはありえない、という話をよく耳にしますが、
    戦争になりそうな国が周辺にいくつかあるなぁと個人的に思っています。




    2010.07.05 Mon l a.liberalist.77. URL l 編集
    No title
    ん~。戦争になってハイパーインフレじゃなくて。
    戦争で生産拠点を破壊し尽くされるとハイパーインフレになるってだけの話です。
    現にジンバブエは白人の持つ農場を強奪し、彼らの農地経営法までもを破棄してしまったからハイパーインフレになったのです。
    日本は戦後の焼け野原でさえ300%程度のインフレ(それも酷いんですけどね)

    アレは、少なくともデフレで生産力過剰の日本でハイパーインフレの心配をする方がおかしいという話です。
    2010.07.06 Tue l umama01. URL l 編集
    Re: No title
    戦争の件は冗談です。

    道路公団は民営化したので、一応政府から独立している日銀は超長期融資を行うという手段はありかとも思いますが。
    2010.07.06 Tue l a.liberalist.77. URL l 編集

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