◆最近の世論調査結果はテレビ・新聞によって結果が異なるため、確たる自信を持って記載できないのですが、有権者が重視している政策のトップは経済政策とのことです。そして、現在比例代表での投票先のトップは、報道各社によって数字のバラツキはあるものの自民党のようです。この二つの要素を兼ね合わせるならば、自民党の経済政策への関心・期待が高いといえそうです。

    ◆その経済政策ですが、安倍総裁の発言内容は次第に変化してきており、当初は金融政策というよりも財政政策に近い内容でしたが、現在は物価目標を掲げた金融緩和に落ち着きそうです。自民党の政権公約は変更されるとのことで、今日現在ホームページに公開されている公約が確定版なのか不明ですが、その記載を抜粋すると以下の通りです。

    ・明確な「物価目標(2%)」を設定、その達成に向け、日銀法の改正も視野に、
     政府・日銀の連携強化の仕組みを作り、大胆な金融緩和を行います。
    (自民党重点政策2012より)

    ◆・・・・・複雑な表現です(自衛隊を国防軍に変えるくらいなら、公約の表現を分かりやすくして欲しい)。とりあえず、この文章を分解してみましょう。

    (目標1)物価目標(2%)を実現する。
    (手段1)大胆な金融緩和を行う。

    (目標2)大胆な金融緩和を行う上で、政府・日銀の連携強化の仕組みを作る。
    (手段2)日銀法改正も視野に検討する。

    ◆一つの文章にまとめていますが、目標が二つ備わっており、そのために分かりにくいようです。一つは金融緩和による物価目標の達成、もう一つは日銀法改正を視野に入れながら、政府・日銀の連携強化の仕組みを作るとのことです。前者は経済政策の問題であり、後者は経済政策と無縁ではありませんが、どちらかといえば行政機構の問題でしょうか。

    ◆細かく分解し、検討していますので、日本経済の問題点も簡単に見たいと考えます。まず、不況が最大の問題で、その原因はデフレにあるという診断の様です。ただし、公約からはデフレがなぜ起こっているかの診断が不足しています。民主党のマニフェストは金融緩和よりも具体的な産業を挙げて、成長戦略を記載していますが、やはりデフレの原因への記載は乏しい。

    ◆両党が経済政策に関して公約を掲げるならば、日本経済の現状や問題をどのように見ているか、もう少し明確にした上で処方箋を示す方が、有権者には分かりやすいのではないでしょうか?問題に応じて処方箋は講じられますから、問題認識が異なれば、処方箋もおのずから異なります。公約を見れば、こんな問題意識かなと推測はできますが、推測の域を出ないのも事実です。

    ◆テレビでの発言も踏まえて検討すると、安倍総裁および自民党はとにかく物価の反転上昇を重視しているといえそうです。デフレは物価が下落していることですので、デフレを問題視するならば物価の上昇を重視することは一見説得力があります。しかし、問題はなぜ物価が下落しているかです。物価は最終的に需要に影響されますから、需要の低迷が物価下落の原因です。

    ◆金融緩和による物価上昇とは、簡単に言えば、金利の引き下げ等により、投資意欲を喚起し、需要を高めることで物価を上昇させようという試みです。しかし、単純な疑問としてゼロ金利状態で、これ以上どうやって金融緩和を行うのか。量的緩和政策によって市場の国債を購入し、通貨を供給していますが、国債保有者が日銀に国債を売らない「札割れ」も多発しています。

    ◆金融緩和で物価目標を実現する、という目標1と手段1は全く具体性がありません。そこで、手段1(金融緩和)に、今までとは異なる方法を取り入れようとするのが自民党の公約の趣旨であるはずです。その手段1の改善目標である目標2と手段2を再度抜粋すると以下の通りですが、これまた非常に抽象的です。

    (目標2)大胆な金融緩和を行う上で、政府・日銀の連携強化が必要。
    (手段2)日銀法改正も視野に検討する。

    ◆安倍総裁の事前の発言では「国土強靭化のために建設国債を発行し、日銀が引き受ける」ということでしたが、「国土強靭化」は公約になく、「日銀が引き受ける」も「国債購入は日銀の判断」と軌道修正された上、公約には掲載されていません。残った内容が「政府・日銀の連携強化が必要」であり、そのために「日銀法改正も視野に検討する」ということです。

    ◆トーンダウンという評価が多く見られますが、これは非常に好意的な評価で、実際は「骨抜き」です。これでは何をやろうとしているのかさっぱり分からない。公約からは隠したが、実際は日銀法を改正して、日銀の独立性を制限し、政府の指示のもとで国債を引き受けさせようということでしょうか。その国債によって調達した資金は国土強靭化に充てようということでしょうか。

    ◆この政策の危険性はすでに日銀の白川総裁が指摘しています。安倍総裁は昨今の円相場・株式市況の活況を例示しながら、この議論は勝負あった、すなわち日銀の主張よりも勝っていると主張していますが、世界の経済学者を二分する議論が、首相候補者の一言と、一ヶ月にも満たない市況で結果が出たとするのは、余りにも短慮に過ぎるといえます。

    ◆現在の市況も安倍総裁の発言によるものならば、「日銀による国債引き受け」等の具体的な言及が活況の原因であるはずです。単に金融緩和を口にしただけでは、今までと何も変わらないからです。勝負はついたとしながら、肝心の具体的な政策が削られ、曖昧になっています。

    ◆加えて、現在の相場が次の4年間継続する保証もありません。今年の1月に日銀がインフレ目標を導入した際、円安・株高傾向が見られ、効果があったという意見も見られましたが、結局長続きしていません。市場の関心を買うために、テレビ局が視聴率を上げようと取り組むように次々と政策を掲げても、投資家は、最後は政策アナウンスではなく実体経済で判断します。

    ◆肝心の政策を掲げず、一時期の市況で、経済政策の有効性を判断すべきか注意が必要です。国土強靭化自体は経済政策とは別に必要性があると思いますが、公共工事の集中投下による経済政策は小渕政権下でも実施され、目立った成果を見せていない。結果が不明な未来の市況予測を論じるより、過去に出た明確な結果を再分析すべきではないでしょうか。

    ◆具体的な内容を記載しない金融緩和や過去に失敗事例のある財政政策がどのように経済成長に資するのか、説明が不十分です。驚いたことに、新産業の育成については民主党のマニフェストにはあっても、自民党の公約にはない。現在の市況で次の4年間を占うことは、民主党の16.8兆円の財源確保並みに根拠がありません。さらなる公約の吟味が必要だと筆者は考えます。




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    2012.11.28 Wed  - 経済 -   コメント 4件

    コメント

    No title
    少しコメントをさせてください。

    >需要の低迷が物価下落の原因です。

    経済学の十大原理のひとつに、政府が紙幣を印刷しすぎると、物価が上昇するというものがあります。
    今では単純な貨幣数量説は否定されてはいますが、貨幣需要の高いこともデフレの要因といえるのではないでしょうか。


    >単純な疑問としてゼロ金利状態で、これ以上どうやって金融緩和を行うのか。

    というのは少し認識が異なるのではないでしょうか。
    ゼロ金利だから伝統的な政策金利引き下げではなくインフレ期待の変化させる、量的緩和を行うのであって、それ以外にも信用緩和もあります。金融緩和の方法はまだあると考えますが。


    >今までとは異なる方法を取り入れようとするのが自民党の公約の趣旨

    これは日銀法の改正に言及していることが具体的な方法では?

    >単に金融緩和を口にしただけでは、今までと何も変わらないからです。

    これまで日銀の物価安定は日銀の主観に伴うもので、結果の説明責任すらないというものでしたから、それについて安部総裁は語ってもいます。国債の引き受けだけじゃないと思いますよ。

    >投資家は、最後は政策アナウンスではなく実体経済で判断します。

    期待が効果があることは明白で、それを実行できなければ期待が効果を失うのも当然でしょうし、実体経済での判断があることもしかりです、それを理由に効果があるなしを判断するというのも極端すぎるでしょう。
    2012.11.29 Thu l あひる. URL l 編集
    Re: No title

    あひるさん

    コメントありがとうございます。

    >経済学の十大原理のひとつに、政府が紙幣を印刷しすぎると、物価が上昇するというものがあります。今では単純な貨幣数量説は否定されてはいますが、貨幣需要の高いこともデフレの要因といえるのではないでしょうか。

    私自身の捉え方は記載の通りですが、ご指摘の通り、様々な見方があると思います。その意味でも政策を提案する政党が、その背景となる経済の現状をどう捉えているか、各政党の見方を主張すべきではと考えています。そこから議論しないと政策の妥当性を検討できないと考えます(本稿でもその旨提案いたしました)。


    >というのは少し認識が異なるのではないでしょうか。 ゼロ金利だから伝統的な政策金利引き下げではなくインフレ期待の変化させる、量的緩和を行うのであって、それ以外にも信用緩和もあります。金融緩和の方法はまだあると考えますが。

    ゼロ金利だから量的緩和など非伝統的な政策に至っているというロジックでしたら納得です。当方はゼロ金利では手がないと書きましたが、手がないから量的緩和をやっているという表現であるべきですね。

    当方の趣旨としては、現在可能な政策による金融緩和は十分であり、国債引き受けなどの現在不可能な政策を講じることが「自民党の公約の趣旨であるはず」と考えていましたが、公約は「抽象的」であり、安倍氏の発言も変化しているという批判を行っています。


    >これは日銀法の改正に言及していることが具体的な方法では?

    具体的にどう改正し、その結果どのような経済政策が実行されるのかが「抽象的」という趣旨です。


    >これまで日銀の物価安定は日銀の主観に伴うもので、結果の説明責任すらないというものでしたから、それについて安部総裁は語ってもいます。国債の引き受けだけじゃないと思いますよ。

    証明はできませんが、活況の原因が安倍総裁なら、そういった具体的な言及によるものだと思います(他にも国土強靭化などが挙げられそうです)。細かい回答で恐縮ですが、その意味で「「日銀による国債引き受け」等の具体的な言及」と記載しております。


    >期待が効果があることは明白で、それを実行できなければ期待が効果を失うのも当然でしょうし、実体経済での判断があることもしかりです、それを理由に効果があるなしを判断するというのも極端すぎるでしょう。

    極端というご批判は日銀のインフレ目標に関する記述でしょうか?

    「効果のあるなし」というよりは、効果が「長続きしていない」と記載したつもりです。「実行できなければ期待が効果を失う」ために効果が消えたのか、現在も実行中だが別の要素(例えば欧米経済の不安定さ等)による他の効果が働いたのか、色々考えられます。

    当方は「現在の相場が次の4年間継続する保証」がないことに問題意識を持っており、そのため「長続きしていない」事例を引いたつもりです。冒頭に記載した通り経済政策に関心が集まっていますが、結論として「現在の相場」ではなく、他の政策も含む、「さらなる公約の吟味が不可欠」であり、そうでなければ経済政策の有効性を検討できないのではないか、と考えております。



    2012.12.02 Sun l Liberalist77. URL l 編集
    No title
    レスありがとうございます。

    これまでも議論はしてきましたが、もう少しだけコメントさせてください。

    >現在可能な政策による金融緩和は十分であり

    舌のリンク先のグラフ図6をご覧ください。
    http://www.sc.mufg.jp/report/business_cycle/snb_report/pdf/snb20120711.pdf

    十分でしょうか。

    >国債引き受けなどの現在不可能な政策を講じることが「自民党の公約の趣旨であるはず」と考えていましたが、公約は「抽象的」であり、安倍氏の発言も変化しているという批判を行っています。

    安部氏の発言に変化がなかったとしたら、ご指摘の」批判につながらないのではないでしょうか。

    http://www.j-cast.com/2012/11/30156301.html
    金融緩和圧力を務める自民党の安倍晋三総裁が、「禁じ手」とされる「日銀の国債引き受け」を求めたとして、与党や日銀、財界から猛批判を浴びている。
    だが、元々の発言を見ると、安倍氏が念頭に置いていたとみられるのは、「買いオペ」と呼ばれる日銀の通常業務。この「買いオペ」の単語が省かれて伝わったのが批判の原因だが、安倍氏が繰り返し発言を否定しても、誤った発言を前提にした批判や議論が絶えない。


    >具体的にどう改正し、その結果どのような経済政策が実行されるのかが「抽象的」という趣旨です。

    確かに抽象的ですが、公約にそこまで事細かに載せることは現実的でしょうか?


    「極端というご批判は日銀のインフレ目標に関する記述でしょうか?」
    >投資家は、最後は政策アナウンスではなく実体経済で判断します。
    の部分が、だけじゃないのでは?ということで、投資家の期待の部分を否定されているように思えたものですから。



    >当方は「現在の相場が次の4年間継続する保証」がないことに問題意識を持っており、そのため「長続きしていない」事例を引いたつもりです。

    先のグラフを見ても、期待した投資家が日銀の口先だけとだと判断しても仕方がないと考えます。
    安部氏の発言から考えられる、説明責任とインフレ目標、日銀と政府のアコード(http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8A507K20121106)の有効性を確認できなければ、効果の持続もわからないままでしょう。


    以上ですが、最後までお読みいただきありがとうございます。
    当方としましては、意見を変えたいという意図ではなく、前提となる根拠に疑問があったのでコメントさせてもらいました。
    ただ、その結果として意見に変化があればという期待はあります。
    2012.12.02 Sun l あひる. URL l 編集
    Re: No title

    あひるさん


    コメントありがとうございます。

    >舌のリンク先のグラフ図6をご覧ください。
    http://www.sc.mufg.jp/report/business_cycle/snb_report/pdf/snb20120711.pdf
    >十分でしょうか。

    私の返信は、

    現在可能な政策による金融緩和は十分であり、国債引き受けなどの現在不可能な政策を講じることが「自民党の公約の趣旨であるはず」

    です。自民党が「現在可能な政策」では十分であり、「国債引き受けなどの現在不可能な政策」によるさらなる緩和を「公約の趣旨」としているはず、という趣旨で申し上げています。

    あひるさんは私の従来の考え方をご存知と思いますので、本稿はこれ以上の金融緩和は無理という内容の記事とお考えになられているのではと思います。確かに、私自身は今の金融緩和でも資金はジャブジャブだと考えていますが、本稿は、自民党も同様の前提で非常手段である「国債引き受け」という政策を提案しているという推測をもとに批判しています。

    「公約を見れば、こんな問題意識かなと推測はできますが、推測の域を出ないのも事実です」とも記載しましたが、発言や公約の文言が、政策を問題意識(前提)から処方箋まで体系的に説明していないため、前提は推測によるしかありません。その説明を深めるべき所を、安倍氏は「市況を見てください、勝負はあった」と主張したため、本稿はさらに批判しています。

    当方は安倍氏の「国債引き受け発言」とホームページからダウンロードした「公約」をもとに記事を投稿しております。発言は、国債を直接日銀に引き受けさせ、その国債で国土強靭化を実施する。すなわち、金融緩和による投資・消費促進ではなく、政府による直接的な通貨供給を行うものと認識しました。

    直接的な通貨供給を考えるということは現行の金融緩和策は目いっぱい実施した上で、それでも通貨供給が不十分だから非常手段を使用する、という趣旨と認識しましたが、それが違うということならば、そういった説明をすべきと考えます(体系的に、です)。

    ただし、発言はいつ行われるか分かりませんし、あひるさんも別に指摘されている通り誤報である可能性もあります。発言が訂正されることもありますので、その意味で紙に書くべきと申し上げている次第です。


    >安部氏の発言に変化がなかったとしたら、ご指摘の」批判につながらないのではないでしょうか。
    http://www.j-cast.com/2012/11/30156301.html
    >金融緩和圧力を務める自民党の安倍晋三総裁が、「禁じ手」とされる「日銀の国債引き受け」を求めたとして、与党や日銀、財界から猛批判を浴びている。
    >だが、元々の発言を見ると、安倍氏が念頭に置いていたとみられるのは、「買いオペ」と呼ばれる日銀の通常業務。この「買いオペ」の単語が省かれて伝わったのが批判の原因だが、安倍氏が繰り返し発言を否定しても、誤った発言を前提にした批判や議論が絶えない。

    東京新聞の社説でも「国債引き受け」は誤報とありますね。ご指摘の通り、当方は「国債引き受け」を前提に批判していますから、それが違うならば、そもそも批判をする必要がなさそうです。

    しかし、日銀の白川総裁が「国債引き受けはやってはならないことのリストの最上位」といった批判を行い、その批判に対して安倍氏は「市況を見てください。勝負はついた」と反論しています。国債引き受けに関する白川総裁の批判に反論したのか、国債引き受けへの批判は誤解とした上で、他の批判に反論したのかよく分かりません。

    安倍氏が「私の発言は国債引き受けではなく、この点では白川総裁の主張に同意しているが、他の批判には賛同できない」といった内容を文書で示せば、もう少し分かりやすいかもしれませんね。先述の通り、発言は全てキャッチできませんし、メディアを通せば誤報も出ます。誤報ということが伝わらない可能性もあります。その意味でも、文書の曖昧さは問題だと思います。


    >確かに抽象的ですが、公約にそこまで事細かに載せることは現実的でしょうか?

    どこまで書くべきか、その範囲は確かに議論すべきですが、現実的かという問題よりも、それをやらなければ議論は混乱すると考えます。もちろん自民党に限らない話です。

    野田首相の発言と民主党の公約に比べると、安倍氏の発言と自民党の公約は随分乖離していると考えています。公約の位置づけに対する議論は、選挙のあり方をめぐるものに発展しかねないものですが、端的に申し上げれば、後日、公約の達成状況を検証する上で、抽象的すぎる公約のあり方には当方は批判的です。


    >「投資家は、最後は政策アナウンスではなく実体経済で判断します」の部分が、だけじゃないのでは?ということで、投資家の期待の部分を否定されているように思えたものですから。

    期待というか収益予測といいますか、現在のデータだけでなく、長期的な予測で投資家が行動するということは間違いないと考えます。その意味で、期待を否定しているつもりはありません。

    現状の市況の活性化が安倍緩和によるもので、自民党支持の追い風ならば、それは「期待」という予測に基づくもので、これが長期的に続く保証はなく、その保証のない一時期の市況で投票行動を決めるべきではないと当方は考えております(安倍さんの発言を機に市場は!みたいな報道も多いものですから)。


    >先のグラフを見ても、期待した投資家が日銀の口先だけとだと判断しても仕方がないと考えます。安部氏の発言から考えられる、説明責任とインフレ目標、日銀と政府のアコード(http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8A507K20121106)の有効性を確認できなければ、効果の持続もわからないままでしょう。

    その通りです。政策の有効性をもっと議論するべきだと思います。その意味で、市況を見てください、という主張には賛同できず、本稿ではその旨を批判している次第です。



    なお、最初にお示し頂いたグラフに関していえば、アメリカと比べて緩和の度合いが低いということのようですね。ただ、単純に一時期の数値を100にして、その増加度合いを比較することが妥当かはよく分かりません。

    100とした時点で、すでに金融を緩和していた国とそれまで引き締めていた国では、その後の増加度合いも異なるように思いますが、当方はこの点で日銀の緩和度合いを示す資料を持ち合わせていないので確たることは言えません。現状で「札割れ」を起こしている点などを考え、本当に市場に資金需要があるのかは依然として疑問を持っています(感覚論かもしれませんが)。

    日銀の結果責任についても、その制度を導入している国もあり、絶対に避けるべきだとは考えていませんが、積極的に賛同してはいません。賃金等が上がった結果として物価が上がることに異議はありませんが、単に物価だけ上がればよいとう訳ではないでしょうし、そういった経済全体の問題を日銀に責任を負わせ、結果責任を問うのが妥当なのかどうか疑問は晴れていません。

    ※一方で、アメリカがインフレ目標を導入したら、それに追随するなど、日銀が本当に主体的に政策を決定しているのか、その信頼性に疑問も感じてはいます。


    2012.12.03 Mon l Liberalist77. URL l 編集

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    ◆最近の世論調査結果はテレビ・新聞によって結果が異なるため、確たる自信を持って記載できないのですが
    2012.11.29 Thu l まっとめBLOG速報