◆ネタばれにご注意ください。結論を先に申し上げると、つまらなかった、という評価です。不愉快に思われる方は、できればお読みにならないで頂けると幸いです。

    ◆物語となった事件自体は面白いと思うのですが、脚本がイマイチ、設定や展開が強引、テーマをつめこみすぎではないか、と考えます。「踊る大捜査線」は主人公の青島刑事とすみれさんの微妙な関係や、室井管理官(今は出世して官房審議官)との友情、コミカルな展開が魅力です。特に映画ではお台場を中心に近代都市でのスリリングな撮影にこそ、醍醐味がありました。

    ◆ところが、今作(前作もそうですが)では序盤から展開が遅い。事件が起こっているのに、なかなか捜査が始まらない。湾岸署内の珍騒動に時間を割き過ぎです。捜査が始まると、今度は現場と警察上層部に挟まれる室井さんの活躍度合いが薄い。室井さんが苦悩し、また苦悩の先に決断するからこそドラマが生きます。また、決断を迫り、実行する青島が光るはずなのに、です。

    ◆青島とすみれさんとのエピソードもイマイチすぎる。二人の微妙な関係、息の合ったコミュニケーションが見たいのですが、どうもその二人のシーンが少ない。演じた織田さんと深津さんのスケジュールが合わないのでしょうか。この二人のシーンが少ないのに、物語の山場ですみれさんが大胆な(というよりも、いくらなんでも無理があり過ぎる)行動に出ても、ピンと来ない。

    ◆「踊る大捜査線」は、まさにタイトルの通り、複雑な組織の中で捜査が混乱する、からこそ面白いのに、ダラダラダラ・・・と。その混乱の中で、青島やすみれさん、室井管理官のギリギリの決断や行動が光るのに、一体どうしたのでしょう、という印象です。

    ◆この夏は「海猿」の映画が大ヒットを記録しています。筆者はそちらも見ましたが、どう思い返しても、「海猿」の方がスリリングで、しかも「人命救助」という目標に忠実です(「海猿」も無理がある点はありましたが)。海上保安庁と警察、いずれも「正義の実現」というテーマは共通しているのに、なぜこうも結果が違うのかと疑問を覚えます。

    ◆「事件は会議室の中で起きているんじゃない!」という名台詞を生んだ第1作や、「事件は会議室の中で起こるのよ」というアンチテーゼともいうべき台詞を生んだ第2作が懐かしい。事件は現場で起こる。にもかかわらず会議室で事件が起こるからこそ、捜査線が大きく踊るのです。会議室で事件を起こして、青島やすみれさんを巻き込み、室井さんを悩ませてくれよ、と思います。

    ※これでファイナルか・・・と残念に思います。家で「2」のDVDを見ようかな。




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    2012.09.22 Sat  - 文化 -   コメント 0件

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