◆社会現象と表現するには、これまた手遅れ、とっくの昔に社会現象になっている、というご批判も頂戴するかもしれませんが、やはり社会現象と呼べるものと考えますので、筆者の主観でダラダラと記載したいと考えます。最近、肩のこるテーマばかり記載していましたので、本稿は筆者の個人的休養でもあります。

    ◆先に筆者のスタンスを記載しますと、一言でいえばファンです。特に大島優子さんのファンでしたが、最近はSKE48の松井玲奈さんに浮気中です。この二人を比べる人は余り多くないと思うのですが、実は立場こそ違え、共通点があり、また本人を存じ上げませんが、テレビ等で見る限り極めて対照的なイメージで非常に面白い(何が面白いかは後述します)。

    ◆筆者の母・妹は熱烈な宝塚歌劇のファンで、私が一人暮らしを始める以前は、ほぼ毎晩、妹が宝塚のビデオを視聴していました。おかげで筆者に宝塚への偏見はほとんどなく、むしろ、綺麗な娘役がいるとファンになってしまうケースが多く、思春期の男性にとっては観客の多くが女性ばかりという宝塚歌劇は非常に敷居が高いのですが、それでも隠れるように観劇に行きました。

    ◆そんなカミングアウトをしたい訳ではないのですが、宝塚のおかげもあってか、私の女性の好みはどちらかというと大人な女性(思春期の男から見れば、宝塚の娘役は皆大人の女性に見える)に傾斜したと考えています。もっとも宝塚も数多くの作品があり、中には可愛いだけの女性が登場する作品がありますが、そのような作品は少なくとも筆者の好みではありません。

    ◆前置きが非常に長くなっていますが、そのような女性観の手前、これは偏見かもしれませんが、ゲームやアニメへの志向が強いと思われる秋葉原の文化とは、私は対極的な位置にいたと考えています。つまるところ、AKB48のファンになる要素は私の場合むしろ低く、私が応援したくなる女性アイドルの正統派は、むしろKARAの方だったように感じています。

    ※日韓関係の悪化は私の好みになんら影響を与えませんし、KARAが竹島を韓国の領土と考えていようが、日本市場に配慮して沈黙を保つという選択をしようが、一切気にしません。

    ◆にもかかわらず、AKB48の話題に強い関心を持ち、なかんずく、その中のタレントさんのファンになったのは、それ相応の理由があるはずです。その理由は、基本的には私のミーハーな性格によるものでしょうけれども、AKB48が絶大な人気を得ている以上、他の人も私と同様のポイントでファンになった人がいるはずであり、多くの人に共通している魅力を検討したいと考えます。

    ◆さて、絶大な人気への裏返しか、AKB48への批判は世の中に溢れています。筆者も以前の記事でAKB48のドキュメンタリー映画を批判的に評価しました。その趣旨は、どうも労務管理に問題があるのではないか、というものですが、他の批判も、いわゆるAKB48の経営手法に関するものが多くあります(個人的に嫌いという内容は「批判」とは呼べないと思いますので除外します)。

    ◆特に代表的な批判は、いわゆる「AKB商法」ではないかと考えます。総選挙、すなわちAKB48および姉妹グループに所属するタレントの人気投票を行う際に、その投票のための票はCDを1枚購入するごとに1票得られますから、CDを大量購入すれば、その分、自分が応援するタレントに大量の投票を行うことが可能になります。

    ◆CDとは音楽を聴くためにあるものだ、という物の性質に着目したアリストテレス的な価値判断からすれば、CDは基本的に1枚所有すればそれで事足りますので、大量購入はCDの本来的な性格とは相反するものです。特にAKB48のファンは未成年に拡大していますから、大量購入・大量の投票権獲得および獲得後の大量廃棄は、教育上よろしくないという考え方も成り立ちます。

    ◆しかし、道徳的な評価は別として、この大量購入・大量廃棄問題は、例えば仮面ライダースナックの大量購入、仮面ライダーカードの大量獲得および獲得後の廃棄、ビックリマンチョコの大量購入、ビックリマンシールの大量獲得および獲得後の廃棄などの先例を考えると、それほど目新しい問題ではありません。

    ◆目新しくないから問題ないということではありませんが、この手法が市場で効果を発揮することはAKB48の人気爆発以前からほぼ常識であり、これに教育的な問題意識を持ち込むならば、その商業的手法を批判するより、子供に大量に買うな、無駄遣いするなと教育すればよいだけの話です。どのような手法であれ、欲望を煽る行為は資本主義社会におけるビジネスの基本です。

    ◆「選挙」と称しながら、一人が複数票を持つことを批判する意見もありますが、株主総会の投票権は持ち株数で変わりますので、これも目新しいことではありません。AKB48のビジネスの巧みさは「株主総会」と名付けず、「選挙」という言葉を使用したことでしょう。基本的にこれは「遊び」です。ディズニーランドの職員が「キャスト」と名乗っていることと大差はないと考えます。

    ◆また、商業的な成功は市場での消費者の選択の結果です。音楽ダウンロード全盛の時代にもかかわらずCDが売れている理由は、従来よりも付加価値を高めたことが主因です。AKB48は大量のタレントを抱えていますから、カップリング曲を二軍、三軍のメンバーに歌わせ、タイプごとに違う曲を収録する。全ての曲を聴くためには必然的に1枚の購入では足りません。

    ◆おまけに最近でこそ主流なのかもしれませんが、付属品にミュージックビデオDVDがあることも重要です。かつてはCD1枚の購入で2曲程度しか聞けなかったものが、ミュージックビデオが付属し、表題曲を歌うメンバーとは異なるメンバーが別の曲を歌っている。CDの価格自体は大きく変わっていないのに、得られる満足は高められていると考えるべきでしょう。

    ◆資本主義社会における市場での競争原理を考えれば、AKB48のCDが売れ、社会的な評価を受けることは、特に不自然ではありません。日本は以前に比べて市場での成功をより賛美する社会に変わっていますが、にもかかわらず、たまに政治家がもっともらしく苦言を呈します。しかし、その本質は教育的に「?」と考える人の支持を取り付けたい政治的思惑ではないかと感じます。

    ◆AKB48が経済的な成功を収めている理由は、非常に合理的な方法で市場に受け入れられるよう考え出されたもので、それに満足を覚えることは左程不自然ではないと考えます。ただし、少し前に未成年のメンバーが深夜にグーグルプラスで「今仕事が終わった」等の書き込みを行う事件がありました。労務管理は引き続きしっかりしてもらいたいものです。

    (つづく)



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    2012.09.06 Thu  - 文化 -   コメント 0件

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