◆先日記載いたしました「【議論中】改めて消費税増税を考える」の続きです。当方および貴方の記事・コメントを再読し、特に当方記事において過去と現在で矛盾がないかを検討していたため、時間がかかっておりましたが、確実に認識が異なると思われる問題については、当方なりに一定の結論に達しましたので、その点をお答えしたいと考えます。

    ※他にもご指摘を頂戴しておりますが、長文のご回答になると非常に分かりにくくなるとの危惧から回答を見送らせていただいております。不誠実な対応で誠に申し訳ありません。この点はどう考えているか、というご指摘がございましたら、時間がかかりましても、誠意をもって回答させていただきますし、不適切な点、誤解を招く表現等はお詫びして訂正いたします。

    ◆当方と貴方で認識が最も異なっている点は、「消費税収と名目GDPの関連性について」と考えます。当方の記事「改めて消費税増税を考える」での

    ・財務省は、消費税収は景気変動の影響を受けにくいとしました。これに対し筆者は消費税収が激変する程の名目GDPの変動がなかったために、消費税収は10兆円前後で推移したと考えています。

    という記載についてご指摘を多数頂戴しております。この記載の趣旨について、以下の通り、お答えいたします。

    ◆「消費税収が激変する程の名目GDPの変動」は、記載の通り「なかった」と考えております。これは名目GDPの数値や景況感から申し上げているのではなく、実際に消費税収が10兆円前後で推移していることが理由です。消費税収が「激変していない」以上、「激変する程の名目GDPの変動はない」としました。

    ◆この主張は、貴方が提示されたご質問に沿いますと、「GDPは変動していない」「消費税収は激変していない」ということです。しかし、一方で、「消費税収が激変する程の名目GDPの変動」とは過去に例のない未曾有の不況ではないか、という貴方のご指摘も確かに的確だと考えます。

    ◆消費の性質を考えれば、将来の好況が想定されれば、不況下であっても、人は消費を拡大させる可能性がありますし、それが景気好転の契機になるかもしれません。逆に不況を予測すれば、一時的な好況でも消費は拡大しないと考えます。消費は名目GDPの変動に比べると、理論上、その変動幅は小さくなる(あるいは逆転する)可能性があると考えます。

    ◆消費税収は消費額に一定の税率を乗じて発生しますから、消費税制は消費と同等の性質を持つと考えます。名目GDPが下落しても、消費の下落幅が小さくなるのであれば、消費税収の下落幅も同様に縮まるはずですので、名目GDPは変動しても、その変動が消費税収に与える影響は限定的(影響を受けにくい)と考える貴方のご意見の方が理に適っていると考えます。

    ◆消費が長期的な予測に基づいて伸縮するとすれば、税率3%の時代の消費税収の増加が景気後退期に発生した理由は、将来の景気好転の予測による可能性が考えられますし、リーマン・ショック時も、所得が減少しても、消費者は以前の生活水準を保とうとするために消費が急減することはない、という性質から、消費税収の減少幅は小さかったと考えられます。

    ◆上記の解釈に基づき、貴方が提示されたご質問に沿いますと、「GDPは変動した」「消費税収は激変していない」ということです。「消費税収の安定は景気の安定の結果」という当方の主張は正確ではなく(つまり整合できず)、景気は消費税収を決定する一要素に過ぎず、他の要素も消費税収の変動に影響を与えていると考えます。

    ◆財務省および貴方のご指摘は「景気動向の変動の影響を受けにくい」ということです。「受ける」「受けない」であれば、議論の余地があると考えますが、「受けにくい」という表現は確かに事実を表していると考えます。この表現そのものを「恣意的」と批判することは適切ではないと考えますので、撤回させていただきたいと考えます。

    ※そもそも「改めて消費を考える」を執筆した時点で、消費税収と名目GDPの関連性を取り上げるべきではありませんでした。これを反省点として記載しながら、引き続き取り上げたために、議論を混乱させることになったと考えております。誠に申し訳ありません。

    ◆未整理な問題としては、なぜ消費税収が10兆円台で推移したのか、という点が考えられます。「景気の安定」が直接的な理由ではないとしても、今後不況が深刻化した場合に、さらに減少する可能性があるのか、それとも消費税収の下限が10兆円(税率5%の場合)なのか、整理がついていません。仮に消費税収が減少する可能性があるならば、これは重大な問題だと考えます。

    ◆また、財務省ホームページのコンテンツについては上記の通り、批判を撤回させていただきたいと考えますが、財務省の主張の恣意性については、以下の点から当方の認識は引き続き変更ありません。すなわち恣意的という批判を継続させていただきたいと考えます。

    ・税率3%の時期の消費税収の増加が財務省ホームページの動画では示されていないこと

    ・「どんな種類の税金があるの?その規模や特徴は?」というタイトルの動画であるにもかかわらず、所得税の累進課税や消費税の逆進性の問題などには触れられておらず、「消費税収が(他の税収に比べ)景気の変動に左右されにくい」ことのみを解説していること

    ・上記の動画において、所得税・法人税の減税に触れられていないこと(「など」に含まれるというご指摘でしたが、それは視聴者に対し、余りにも不親切だと考えます)

    ・消費税増税の議論において、税収全体の増加分の見通しが示されていないこと

    ◆財務省ホームページのコンテンツの一つだけを取り上げることについても批判を頂いていますが、上記の二点目の通り、タイトルに対する中身の絞り込み方に疑問を感じているため、現在の消費税増税という政策と併せて考えること(深読みすること)に当方は違和感を覚えておりません。このことの是非は、お読み頂いた方のご判断に委ねたいと考えます。




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    2012.05.24 Thu  - 議論中 -   コメント 0件

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