◆従軍慰安婦問題をめぐって安倍元首相が、民主党外交を非難しています。以下、時事通信の記事を引用します。

     安倍氏はこの後の講演(※)で、民主党政権が日本統治時代に朝鮮半島から持ち込まれた「朝鮮王朝儀軌(ぎき)」などの古文書を韓国側に引き渡したことについて、「(日韓両国の)請求権の放棄ということでこの問題は決着した。愚か者の菅直人首相と仙谷由人官房長官(いずれも当時)が、自分がいい人と思われたかったから、閉めたふたを気軽に開けて儀軌を出した。これで何か日韓関係が改善したかといえば、全く逆だ」と痛烈に批判した。

    ※安部元首相は18日、大分市内で街頭演説し、その後、講演を行った模様。

    ◆筆者は、昨日の記事に記載のとおり、安部政権期の稚拙な外交で従軍慰安婦問題は再燃したと主張しました。加えて、この外交で日本の誇りは大きく傷つけられたと考えております。

    ◆2007年7月31日、アメリカ合衆国下院議会で、従軍慰安婦に対する日本政府の謝罪を求める決議(軍慰安婦問題の対日謝罪要求決議)が満場一致で採択されました。この決議は、安倍首相(当時)が国会答弁において「(従軍慰安婦に)強制性はなかった」と発言したことに端を発します。

    ◆この問題への対応に当たっては、日本外交の総責任者として相手国や当事者を含む相手国民の感情にも十分配慮を示した慎重な対応が求められます。従軍慰安婦問題の真否以上に、未来の日韓関係にどのような影響を与えるかを検討することが外交戦略です。従軍慰安婦問題で日本の主張を貫いても、国際的に日本が信頼を失えば、損得勘定から考えて明らかに外交の失敗です。

    ◆その結果を如実に表した事態が、アメリカ下院議会の決議です。本来、従軍慰安婦問題に何ら関係ないアメリカから、このような非難を受けることは異例以外の何物でもありません。では、安倍元首相は、このアメリカの介入を受けた外交状況にどのように対応したのでしょうか。

    ◆安倍元首相は、日米の信頼関係を重視して、アメリカ下院議会の有力者およびブッシュ大統領との会談の際、従軍慰安婦問題について「慰安婦の方々にとって非常に困難な状況の中、辛酸をなめられたことに対し、人間として首相として心から同情している。そういう状況に置かれたことに申し訳ない思いだ」と謝罪しています。

    ◆なぜ、従軍慰安婦問題について、日本の首相がアメリカの大統領に謝罪しなければならないのでしょうか。それも、アメリカ議会の決議だからといって、下院議会の有力者にも謝罪しております。こんな情けない外交がかつてあっただろうかと、日本国民の一人として恥ずかしく思います。これでは植民地同然です。外交的失敗とは、まさにこれを指すのではないでしょうか。

    ◆しかも、米国には謝罪し、韓国に対しては居丈高になる。これではスネオです。ジャイアンとの信頼関係は大事でも、のび太はバカにする論理です。

    ◆東アジアの緊張等を考えれば、日韓関係はやはり重要です。日米関係は重要で日韓関係は軽視するという外交思考は戦略的にマイナスですし、西洋には卑屈に、東洋には尊大に、という考え方は「保守」ですらなく、単なる時代錯誤な思想です。思想というよりも、日本はアジアの一等国でそれ以外のアジアは軽視する、という「発想」に凝り固まっているだけともいえます。

    ◆安倍元首相には体系だった思想がない。思い込みをその場その場で言葉にしているだけです。その結果、反論されて、しかも自分の手には負えない大問題になると、自分の言を翻して、謝罪するという愚を犯すことになります。そして、首相という重責から解放され、時が経つと、自らが首相であった際の発言が惹き起こした問題を忘れ、今回のような発言に至るものと考えます。

    ◆愚か者とは誰を指すのか、元首相には再考願いたいと考えます。再考するための論理的思考力をお持ちであればの話ですが。


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    2011.12.19 Mon  - 保守・リベラル -   コメント 0件

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